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乳がんのしんどさと周囲との関わり
2015.11.27
昨日、私のところにお電話頂いたお客様。
用事を話された後「会社に復帰したけど乳がんのこと会社には言えてないんです。」
「事務員さんは若い女の子やし、同僚はほとんど男性だし、唯一有給をとることを伝えている代表者(女性)には復帰した自分をみて「手術終わったらもう大丈夫やな」って言われて、これからいろんな治療するのにどうしよう?」って悩んでおられた。
先月、京都府民公開講座で「乳がんを経験してからの私」という講演をしました。
乳がんをするまで私はずっと仕事をハードにこなして、家事も仕事も育児も決して弱音を吐かず、できるだけ人に頼らないで生きてきた。
けど、乳がんをしてから「しんどい」という言葉を口に出すことで、自分も楽になるけど家族や周りも助けてくれるようになったし、家族も私の何をいつ助けたらいいのかがわかったように思う・・etc. をお話させて頂いた。
実際、治療や副作用でしんどい日があります。
アボワールに来るお客様、私の知っている乳がん経験者さんには、会社にはもちろん、家族にも乳がん手術をしたことを伝えていない人や、手術をしたことを伝えてもその後の治療のしんどさを言えないでいる方がたくさんいらっしゃいます。
まず、乳がん手術について会社に言わない理由に・・
-心配させる。治療で休むと思われると会社に居ずらい。男性ばかりだから言いたくない。
次に、乳がん手術について家族に言わない理由に・・
-親と離れて住んでいるので、心配かけたくない。親は「がん」と聞くだけで恐ろしがってしまうから言わない。
手術をしたことを伝えても「しんどい」そぶりをみせない言わない理由に・・
-経験したことのない人は手術が終わればもう大丈夫と思っているので、投薬、放射線、抗がん剤のことまでわかりっこない。
などをよく聞きます。
職場では理解を求めないと治療との両立はむずかしいものがあるかもなので、せめて上の方には理解を求めるための説明が必要になってくるのかも。
でも人それぞれ言えない事情があるのかも知れません。
職場でも会社でも話せる状況なら話した方がいいかと思いますが、無理なら家族や職場でなくても同じ乳がん患者さんの友達作ったり、他の方の話を聞いたりしてみませんか。
病院の患者会に顔を出すとか、診察待ちの時にお隣の方と話すとか、公開講座のようなところで体験談をきくとか。
自分の治療のしんどさや治療の疑問(医療的なことはお医者様に聞いてね)を話したり、同じ乳がんで治療しながら頑張る方のお話を聞けば、参考になったりエネルギーになったりするもんです。
どうか、どうか、一人で悩まないで、我慢しないでくださいね。
それが私の願いです。
もう少しアボワールが順調に進みだしたら、乳がんの人が気軽に(その日はアボワールのブラジャー見なくていいです)集える場所を提供できる方法を考えていきたいです。